AUG-XS-P2-03-002
定義
肩越しの自己視点
※本ページは日本語訳です。英語の原文が正本となります。
肩越しの自己視点とは、自身の思考に対する特異な距離感のことである。外部化された思考が目の前で形を成して展開していくとき、まるで自分の背後に立つ別人のような視点からそれを眺める瞬間に生じる。
(Over-the-Shoulder Self-View)
使用される文脈
発生条件:自身の思考が頭脳の外部で目に見える中間形態(書き留められたメモ、再生された音声、変換されたテキストなど)をとり、そこでさらに処理が加えられた瞬間に生じる。外部の出力結果が動的に変化している最中、自分自身は静止しているときに最も強く感じられる。再帰的外部化の基本姿勢であり、まず外部化された形があるからこそ、自身の思考を観察対象として捉えられるようになる。
人間の認知との違い
これは自己疎外や冷淡な解離を意味するものではない。肩越しの視点はあくまで作業上の距離である。自分が思考の主体であるという認識を保ちながら、他者の思考を扱うかのように自身の思考を検証可能にする。ただし、この距離感が恒常的な状態となり、内面から不可分な状態で思考することが完全になくなったとき、この利点は損失へと転じる。
機械の処理との違い
機械が観察者になるという意味ではない。肩越しに見つめる視線はあくまで思考者自身のものである。機械はその視線を受け止めるための外部形態を提供しているに過ぎない。思考者自身が能動的に観察しない限り、この視点は生じず、単に監視されないプロセスが進行するだけである。
混同しやすい用語との違い
鏡の眩暈(AUG-XS-P2-03-001)との違いは、肩越しの自己視点が確固たる立ち位置と明確な出自を持ち、誰の思考を見ているのかを認識している点にある。眩暈は、その出自を見失ったところから始まる。ループの牽引(AUG-XS-P2-03-005)との違いは、肩越しの自己視点においては依然として自分の手がプロセスを導いている点にある。ループの牽引は、観察が単なる追従に成り下がったところから始まる。